Registered 2022.01.10 Update 2023.05.21  技術習得:業務系アプリQ&A,独自開発

目次

共通規格SXF

電子納品CALSでは「データを使いまわすこと」が前提のため、誰もが扱えるデータを納品するように定めています。

そのため、どんなファイルが格納されているかなどを一覧にした管理ファイルはXML、報告書データはPDF、図面はSXF、そのほかにオリジナルファイルの添付など様々な約束事があります。

図面の形式は「SXF」です。異なるCADアプリ間でデータをやりとりする際に使用するファイル形式で、無料のSXFブラウザがあれば図面データを閲覧・印刷できます。

CADアプリ独自の機能を使ったデータをSXF形式に書き出すと、その特殊性を排除して誰もが見ることのできるSXFファイルとなるため、バグった表示になってしまうこともあります

バグったデータは使い物にならないので、SXF形式で正常に表示するファイルを作成する必要があります。

要領(案)によりどのバージョンのSXFブラウザに対応するデータが必要かなども含めて定めています。ちなみに、要領(案)は毎年改訂しているので、データ作成前に必ず確認してください。

尚、12月に改訂しやがった時は内心ブチ切れました。この時は地方の担当者が国の改訂を知らないため、国土交通省(と農林水産省も含む)と地方で要領の内容がバラバラ。直接、地方の担当に問い合わせして言質を取り、導入アプリが改訂に対応できない部分は自社ツールを作ることで乗り切りました。

SXFのチェックソフトを使おう

AutoCADで作ったファイルをCALS対応のSXFファイルに変換したり、チェックするツールがあります。

その他にCALS対応CADが複数あります。アプリ導入の際は、自社で使う要領(案)の改訂にどの頻度で対応しているかなども含め、検討してください。ケチって変なものをつかまされることもあります。(以前の勤め先で焦った担当者がやらかしました)

OCF検定

CADデータをSXF形式に変換及びチェックするにはアプリで行いますが、このアプリの機能を評価するのが「OCF検定」です。

どのバージョンのSXFに、どの程度準拠しているのかなどを評価し、使用者にわかりやすく伝える役割を持っています。

使用者(ユーザー)がアプリを導入するときの判断材料を提供していると考えて良いでしょう。

電子納品を行うことができるCADを導入の際は、必ずOCF検定の認証受けているか、どの程度の範囲で認証されているかをご確認ください。尚、対象アプリの一覧や対応状況は一般社団法人OCFからご確認いただけます。

図面作成前にルールを確認

要領(案)に従って完璧な図面を作成することは、現場に言わせると非現実的だそうです。

確かに、国交省CALSのページにあるサンプルファイルをダウンロードしてチェックソフトに流すとエラーが出る(現役時代の話です)ので、そうなのかなと思います。

また、外注に出すと必ずルールがぐちゃぐちゃになって帰ってくるという問題もあったそうです。これは外注との打ち合わせに問題があるケースですね。

図面作成には多くの人がかかわります。最初にルールをきっちり決めて遵守する体制を作り、無駄な作業をなくすことをお勧めします。今は朝まで残業をさせるような時代ではありませんから。

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