Registered 2022.01.10 Update 2023.05.21  自己防衛:必須なIT知識とQ&A

目次

同報メールとは

メールアプリには、同一文章を複数人へ一括送信する「同報メール」機能があります。

ただ、一歩間違った使用をしてしまうと人間関係に悪影響を与えます。

例えば、5人で1つのグループを作ったと仮定します。グループ名はお局集会。Aさんはアドレスを用途毎に細かく分けていますが、Bさんは1つのアドレスのみで全てを行なっています。その他にCさん、Dさん、Eさんがいます。

Aさんはお局集会用とBさんとの個人的お付き合い用のメールを使い分けています。

ある日Bさんがお局集会全員にメールを送りました。アドレスはすべてTO欄に入れました。数分後、Aさんから激怒した内容のメールを受け取りました。理由はAさんのお局集会用アドレスではなく、Bさんと個人的に通信していたアドレスに送ったからです。このため、Aさんはお局集会の他の3人にも個人利用のアドレスを知られてしまいました。その後のAさんとBさんの人間関係は以前ほど良くないそうです。

この話は、実話をもとにしてます。

宛先欄の種類

メール作成画面には「TO(宛先)」 「CC(カーボン・コピー)」 「BCC(ブラインド・カーボン・コピー)」があります。

「TO」には複数人のメールアドレスを指定できるので、同報メールを送ることも可能です。しかし、受信先のメールヘッダの「TO」に、入力した全てのメールアドレスが表示されます。

メールのグループ機能

メールアプリにもよりますが「グループ」というものをアドレス帳に作成できます。この機能を使えば1グループ内に登録した多数のアドレスに一括送信できます。

ただ、「TO」や「CC」にグループ名を入れた場合、受信先のメールヘッダに自分が送った全員のアドレスが表示されるので、互いにアドレスを知っている人物同士の送信以外は「BCC」で送信してください。

メールのCC(Carbon Copy)

「TOに送信するメールのコピー」をCCに入れたアドレスに送信する機能です。「返事は不要な確認のメール」という意味があるそうです。グループと同じく受信先のメールヘッダに自分が送った全員のアドレスが表示されます。

メールのBCC(Blind Carbon Copy)

こちらもCC同様会社関係でよく使う機能でしょう。

多数のアドレスに一度に同一文章を送信でき、全受信先のメールヘッダではBCCへ入れたアドレスは表示されず、「TO」欄のアドレスのみ表示されます。

そのため「BCC」欄に設定された人は自分がBCCで受信したことがわかります。メールの内容によっては使用しないでください。

メールアプリにそれらの機能がない

こういう場合はしかたがないので、本文のコピーで複製を作ってはいかがでしょうか。ただし、「TO」欄に複数人を指定すると、受信先のメールヘッダに全てのアドレスが表示されるので、1通1通丁寧に地道に作成する必要があります。もしくは、同報メール専用アプリ等をご利用ください。

同報メールの使い分け

「TO」 「CC」 「BCC」の一般的な使い分け例を挙げてみます。会社で講習会をすると食いつきがいいので、この内容はビジネスの現場で必須知識なのでしょう。

TO「部下@demo.com;上司@demo.com」
TOに部下と上司のアドレスを入力し送信した場合、受信者の二人のメールヘッダには「TO:部下@demo.com;上司@demo.com」と表示されます。
部下及び上司に、返信等を求める場合に使われます。
TO「部下@demo.com」、CC「上司@demo.com」
受信者の二人のメールヘッダには「TO:部下@demo.com」、「CC:上司@demo.com」と表示されます。
この場合、部下には返信等を求めるが、上司には資料として送っていることになり、そのことを二人に知らせる場合に使われます。
上司に返信を求めていないとわかる理由は、TOである部下に送られたメールのコピーを上司が受け取っているためです。だからといって、上司が返信してはいけないって事にはなりません。
どんな状況で使うか。
例えば、報告書に訂正があった場合、修正すべきファイルを添付し、その修正個所と内容をメール本文に書いて送信する。部下には「修正してください」という指示をします。上司は「修正個所のお知らせ。指示者は私です。」という意味合いで受け取るって感じですね。
CC「部下@demo.com;上司@demo.com」
受信者の二人のメールヘッダには「TO: Undisclosed Recipient(非公開受信者)」、「CC:部下@demo.com;上司@demo.com」と表示されます。
「返信は不要だが、二人には資料なので目を通して欲しい」という場合に使われますが、Toが怪しいスパムメールっぽいので、「TO」に送信者自身のアドレスを入力するのが一般的です。
TO「部下@demo.com」、BCC「上司@demo.com」
受信者の二人のメールヘッダには「TO:部下@demo.com」と表示されます。
部下は自分にしか送られていないと認識しますが、上司は「TO」と「CC」に自分のアドレスがないので、BCCであるとわかります。
部下には内緒で、こっそり上司にも送る場合に使用します。
BCC「部下@demo.com;上司@demo.com」
受信者の二人のメールヘッダには「TO: Undisclosed Recipient(非公開受信者)」と表示されます。
「返信は不要だが、資料なので目を通して欲しい」という場合に使われます。ただし、受信者は、自分以外の誰に送られているかわかりません。この場合「TO」に送信者自身のアドレスを入力するのが一般的です。
TO「部下@demo.com」、CC「上司A@demo.com」、BCC「上司B@demo.com」
受信者の三人のメールヘッダには「TO: 部下@demo.com」、「CC:上司A@demo.com」と表示されます。
今までの例から踏まえると、部下は「自分に返信等を求める内容で、上司Aにはコピーが送信されている」とわかります。
上司Aは「部下に送られたメールのコピーであり、資料として目を通す必要がある」とわかります。
上司Bは「部下Aに送信され、上司Aと自分にコピーとして資料が送られたが、このことがわかるのは送信者と自分だけである」となります。

同報メールのまとめ

以上が一般的に会社で使われそうな例でしたが、あまり複雑なことはできません。

例えば、部下Aと部下Bには自分しか送信されていないと認識させたいが、上司Cには部下A及び部下Bに送信されたメールのコピーを送りたい。そして上司Dには部下A、部下B、上司Aに送信されたことがわかる様にしたい。

書いている私が混乱してきます。こんな面倒なことをしたいならWordの差し込み印刷機能を利用してはいかがでしょう。あとは同報メール専用のアプリを探すかですね。

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