Registered 2022.01.10 Update 2023.05.21  技術習得:業務系アプリQ&A,独自開発

目次

DTPとは

DTPを簡単に言うと「ポスターや冊子などの印刷物のデータを作ることで、印刷の前工程」です。

それに従事する人をDTPオペレーター、DTPデザイナー、グラフィックデザイナーなどのカタカナ用語でいうこともありますが、基本的に「仕様書作成はしないが制作作業をする人」と思ってください。

一般的にDTPオペはできているデータを印刷用に仕上げる、DTPデザは制作作業、グラデザは顧客と打ち合わせして設計をする感じです。

しかし、DTPオペレーターが全部する事もあれば、グラデザが全部することもあります。

パソコン関係の知識が豊富な人が多いので、能力があれば専門外の仕事(社内SE、Website作成、業務アプリ開発など)をしても当たり前ってところもあります。

カタカナ名称で実務範囲がわからない仕事であり、名乗るのに資格は不要なため、求人で泣きを見る人もいるとか。

また、イラスト等のお絵描きを要求されることもありますが、あれは「イラストレーター」の仕事です。

仕様書を書いたりその他手配をするのはデザイナーの仕事なので、DTPの実務をする人は関わることはあってもメインでする仕事ではありません。

フリーランスだと何でもこなす人もいますが、勤め人は建前上の役割分担があります。

前職に比べたらすっごく楽できるけど

「ExcelやWordで資料作りをした。社史編纂も担当した(押し付けられた)」「ヨドバシはテーマパークと言える程度のパソコン知識がある」「イラストは描けない」など、DTPに関係ありそうな内容はこの程度の面接で未経験ながら即戦力として採用されました。

前職より楽すぎるので、年齢を重ねてもできる仕事かもしれません。

例えば、使うアプリと組み合わせは大体決まっている。企画を立てず仕様を作らないってことは無から生み出さないのでゼロスタートではない、生み出すのではなく作り出すだけだから前提条件がある、無茶振りレベルも一般的な範囲など比較的平和です。

ポスターは「こんな感じでお願いします(メールの文章だけで見本無し)」と抽象的な指示も多いですが、使用する文言は全て先方提供です。

パンフレットはポスターっぽい時もありますが、「紙原稿(データは無い)を再現しつつ、●●●を変更する」などの再現系や、どこぞのパンフっぽく作る(パクリ禁止)、先方の手書きメモがあるなど前提条件がある

冊子、名刺なども当然前提条件があります

現在の勤務先では交渉は営業担当の仕事、顧客の無茶ぶりがかわいい程度。残業が当たり前のシーズンもありますが、働き方改革で日付の変わる前に退社しなければならないし、納期が決まっているので予定を組みやすいのもいいですね。問題は予定は未定というところでしょうか。

DTPでもお絵描きするんだな

採用されたとき、DTPにかかわる技能で持っていたのは「Photoshopで現場写真の黒板の文字を書き換える」という改ざん技能くらいでしょう。

Microsoft Office系統(Excel、Word、Access、PowerPoint、Visio)は使えないと業務に支障があったので使える。WebSiteもなぜか作れる。電子納品のおかげでXMLやXSLもわかる。という感じでした。

DTP業務では「お絵描き」は外注するので、基本的にやる必要はありません。

採用された翌日から実戦で企画から納品までの知識、紙面設計などのデザインや色の知識などあまりなじみのないものを使えなくてはならないので、暗記と応用力が問われますが許容範囲ですね。

会社が保有するデータで自己学習、実務で頑張れって感じでしたが、まぁ、何とでもなるものです。中途採用の強みですね。新卒なら就職先を間違えたと思っていいレベルかもしれませんが。

主に定期発行の冊子を扱う会社だったこともあり、ポスターやチラシ制作は息抜きになります。

ただ、サンプルなどのデータ改造能力が問われるし、無いものは作るので、結局お絵かきすることもあります。でも「イラストレーターとしてモノが売れるレベルの技能は不要」です。

DTPで要求されるお絵描き内容とレベル

イラスト作成の場合、Adobe社のIllustratorを使います。

冊子やパンフの挿絵、ポスターのメインイラストなどを作りますが、一枚絵だけを作ることはありません。紙面全体を作ります。

元データを加工するだけのイラスト

顧客から提供されたデータ、または案件に使えそうなイラストをネット上から取得し加工します。

加工の度合いは業務よって異なりますが、パーツの配置やベジエ曲線の加工など、デッサン能力が不要な作業が多いです。必要なのはセンス(私にはない)でしょうか。

また、元絵の色を変更して全体のバランスをとる必要もあります。

ネット上のデータを流用するときは利用規約をしっかり確認しましょう。

自分でイラストを一から書く必要があるもの

真っ白いキャンバスに描き始めるようなものは、「データが無いものの書き起こし」が多く、基本的にトレースできるものです。

公園などの案内図、イベントの案内図、到着地までの地図、講演会の座席表など下絵をトレースします。下絵が無いときは一から作りますが、これも人物デッサンのような能力は不要です。ただ、コツをつかむまでは時間のかかる作業です。

難しいと思ったのは「人体の手」ですね。手をテーマにしたポスターなどを作るとき、特に時間がかかります。素材が見つからないときは自分の手を撮影し、写真加工をした後にトレースして仕上げますが、そのまま書いてもデフォルメ加工にしても難易度が高い。こういった作業時は絵心が欲しくなります。

外注するもの

自分では手に余るものです。

人物画、冊子内で使う同一系統のイラスト量産で手間のかかる時、他の仕事で手が回らないなどといった時は、制作会社や付き合いのあるイラストレーターに外注します。

表紙を外注するときは制作会社にお願いしています。表紙はイラストだけではありませんから。

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