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Registered 2022.01.10 Update 2022.03.04

目次

電子納品とは

難しく書くと、「公共事業では調査、設計、管理などの各段階の最終成果を電子データで納品することにより、公共事業の実施をより効率的にするとともに、環境負荷の低減が求められている」となります。

電子納品CALSを簡単にまとめる

要するに、報告書や図面などのデータを電子納品の作成要領(案)に従って作成し、DVDなどの納品用メディアへ保存後、納品する。こうすることで紙の使用が少しでも減るってことですね。

また、電子データは誰が見るかわかりません。他社の人、国籍問わず使えるデータが必要です。と言っても内容は日本語で書いてOKです。

さらに、どんな環境でも見られる、何年経っても見ることのできるファイル形式で作成する必要があります。

そのため、電子データは環境を問わず長期的に使用できるように、作成に関して基準があります。

電子納品CALSの基準

例えば、メディア内のデータ一覧などにあたる管理ファイルは電子納品用DTDに従ったXMLファイルに保存します。報告書ファイルはWord等のワープロソフトデータではなくPDFファイルに変換します。図面は国際基準のSXFに変換する必要があります。格納するフォルダ名、ファイル名にも基準があります。

また、作成されたデータはそのデータ構造などをチェックソフトによってチェックし、ウイルスチェックも必要です。

データの作り方、フォルダやファイル名などは要領(案)に従い作成する必要があります。

要領(案)の種類

電子納品の要領(案)には、たくさんの種類があります。国土交通省や農林水産省は元より、都道府県などによって独自の基準を設けていることもあります。

工事完成図書・設計業務・CAD製図はそれぞれ、一般土木編、電気通信設備編、機械設備工事編などに分かれています。また、電子納品全体の運用ガイドラインや上記要領(案)の運用ガイドラインが存在することもあります。

ぶっちゃけ、初めての人は何を見ればいいのかわかりません。

ということで、何から目を通せばいいか分からない場合は以下の順序で読むといいでしょう。

1.電子納品全体の運用ガイドライン
これを読むと、電子納品一連の流れ、格納するデータの保存方法、作成するデータによってどの要領(案)を読む必要があるか分かります。
無い場合は、工事完成図書又は設計業務のガイドラインを読むといいでしょう。
2.各種要領(案)の運用ガイドライン
各要領(案)についての運用ガイドラインです。
3.各種要領(案)
各要領(案)毎に事前協議から納品までの記述があります。フォルダやデータの作成以外はほぼ同じです。

電子納品一連の流れ

わからない人は運用ガイドライン又は要領(案)で確認してください。カラーの絵付き解説があります。

電子納品成果品の作成

建設コンサル勤務時の私は担当部署が違うので直接業務に関わることは滅多にありませんでしたが、手伝いで社内派遣されていました。

そんな社内派遣の1つが「電子納品データ作成の助っ人」です。ある年の業務管理項目の管理ファイル作成をほぼ一人で全業務やっていたこともあります。

そんな私が思うに、電子納品で面倒なのはデータを電子納品に対応させること。最後にチェックソフトで確認して問題がなくなるまでデータの修正を繰り返す作業です。

管理ファイルの作成などは支援アプリによって作業の手間が変わるので言及はしませんが、大した作業ではありません。問題は以下です。

オリジナルファイルの作成

Microsoft Wordや一太郎などで作成した報告書ファイル、AutoCADなどで作成した図面ファイルは「オリジナルファイル」と呼びます。

このオリジナルファイルを作成するとき、既に電子納品対応にしておく必要があります。

図面の場合は図枠やレイヤなど、作成時から気をつけて下さい。

この段階できちんと作成できていないと、あとでこの作業に戻ることになります。会社に泊まって朝まで作業し続ける事になりかねませんので、オリジナルファイルの作成時に手を抜かないでください。

データの変換

報告書ファイルはPDFファイルへ、図面はSXFファイルに変換する必要があります。

文章はだれでもどんな環境でも見ることができるPDF、図面も国際的に通用するSXF形式です。

このとき、報告書PDFファイルに「フォントを埋め込んではいけない」ことになっていますが、変換設定のミスや諸事情により埋め込むことがあります。

絶対に埋め込んではいけないと発注者が言い張る場合は、埋め込んだ理由を明確に説明する、変換設定を直す、オリジナルファイルから修正する必要があります。

理由があるなら最初から発注者と協議して管理ファイルの備考欄に記載すれば良いです。

電子納品形式にデータを格納する

電子納品では、フォルダ構造や格納するファイル名称が決まっています。また、管理ファイルの作成もしなくてはいけません。

そのため、電子納品作成支援ソフトでこれらの面倒な作業を行ないます。

しかし、残念な事に格納するデータ種類の設定、管理ファイルの項目を1つ1つ入力する手間は省けません。

データのチェック

電子納品作成支援ソフトから納品形式に出力後、国土交通省や農林水産省などが公開しているチェックソフトでチェックを行ないます。

ここでエラーが出ても、協議の上でOKなエラーは無視します。私はその匙加減が分からないので、とりあえずエラー内容と解決策をもって自社の担当者に確認していました。

SXFデータはSXFブラウザによる目視確認も行なう必要があります。でも、印刷すると画面通りに印刷できないこともまれにあるので図面は面倒です。

メディアへ保存

納品データのチェックで問題が無ければ、ウイルスチェックを行ないます。

その後、メディアへ書き込みます。

ファイル作成日、更新日などはどうしていますか?

そういえば、ファイルの作成日や更新日を書き換える作業をしたことがあります。契約書類上の納品日より後に納品されたことになったデータが存在するとかで、監査に引っかかったそうです。

アプリによりファイル内の日付記録場所が複数存在(見た目の日付と内部管理の日付)し、その変更でパソコン内の時間変更やデスクトップにファイルを一度も置かないなど、いろいろ弄った記憶があります。

今もあんなバカみたいなことしてますか?

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