Registered 2024.02.25  自己防衛:必須なIT知識とQ&A

目次

著作権とはなにか

簡単に言うと自身が創作したものを守る権利で、他者の使用に制限をかけられるものです。

「著作権」とは、「著作物」を創作した者(「著作者」)に与えられる、自分が創作した著作物を無断でコピーされたり、インターネットで利用されない権利です。他人がその著作物を利用したいといってきたときは、権利が制限されているいくつかの場合を除き、条件をつけて利用を許可したり、利用を拒否したりできます。

公益社団法人著作権情報センターより引用

自身で運営しているWebSite、撮影した写真や描いた絵など著作物は様々あり、インターネット上で簡単に公開できますが、どのように保護されているのか、どうやって守るのかを知っておく必要があります。

©マークとCopyright

著作権があることを示す©マークは、申請しないと著作権を得られない方式主義の地域で必要です。
一方で、日本のような作った時点で著作権が発生する無方式主義の国では不要です。

ベルヌ条約加盟国は加盟国の著作物を自国同様に無方式主義で保護しなければならず、万国著作権条約なども含め、2022年現在は国内外問わず©マークを表示しなくても著作物は保護される状況下にあります。

なお、Copyrightも著作権を意味します。

WebSiteなどに「© 最初の発行年 著作者名及び著作権者名」やCopyrightの表記は必要か

基本的に©マーク同様に表記の必要はありません。

ではなぜ記述しているサイトが多いのか。
「© 最初の発行年 著作者名及び著作権者名」や「Copyright 最初の発行年 著作者名及び著作権者名」があると、著作者名や著作権者名、発行年を特定することができます。
著作者は個人名やペンネームが使えます。

引用先などの根拠を示すときに使えるので、入れておくことをおすすめします。
また、画像などに入れておくと無断使用などの裁判で有利になるので、入れておいて損はありません。

なお、発行年は「最初の発行年-最終更新年」と書くこともありますが、更新年だけを書くことはありません。
©とCopyrightを一緒に書くと重複になりますが、©が表示できない端末を考慮して(C)に置き換えたり、Copyrightを併記する場合もあります。

「All rights reserved(全ての権利を留保している)」とは何か

ブエノスアイレス条約の第3条に由来するものですが、表記したから著作物の著作権保護ができるわけではありません。
2000年にブエノスアイレス条約のみの加盟国がなくなり、ベルヌ条約や万国著作権条約などの加盟国が増えたこと、その他の条約もあり、2022年現在では©マーク同様に表記の必要はありません。

ただ、記載しておくと「全ての権利を留保している」ことが一目でわかるので便利です。
現在はWebsite内で使用中の画像や動画、実行中のプログラムなどを含めて「All rights reserved」のケースが少ないので表記しているサイトは少ないです。

Websiteや画像などに著作権表記を入れる時、どこに入れればよいか

Websiteの各ページの一番下に入れておけばOKです。
トップページなどWebsite内の1頁だけに入れても閲覧者はそこまで見ないので、無断利用を牽制できません。
別途「運営ウェブサイトの著作権ページ」を作成し、全てのページからリンクするのもありですね。

Website内で扱う画像や動画にも入れておくと無断利用の牽制になります。
画像や動画は目立たないように隅に入れてもいいですが、サムネイルが切り抜き表示で消える(Twitterが訴えられた)こともあるため、電子透かしを利用するのも手ですね。

知覚可能型電子透かし(デジタルウォーターマーク)

自身の著作物を示す透かし文字や透かし画像です。

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コンテンツのイメージを壊さずに入れられるので、使い勝手が良いですね。
上記の事例では画像の真ん中に入れましたが、画像の脇にロゴタイプやロゴマークを入れる方法もあります。
ただし、配置場所によっては画像の切り抜きで削除が可能です。また、加工アプリで消すこともできます。

知覚困難型電子透かし(インビジブルデジタルウォーターマーク)

人の目には見えないウォーターマークで、ステガノグラフィとも言います。
検出アプリを使うことで埋め込まれた情報がわかります。不正コピーや改ざん等を検出できるので、著作権保護の分野でも使われています。
有料なので個人で使うには敷居が高いですね。

ファイルの属性に著作権表記

Windowsのエクスプローラで「詳細ウインドウ」を表示したまま、ファイルを選択すると作成者が見えます。ここを選択すると入力・編集が可能です。
PNGなどの一部のファイルでは表示しないので作成者は変更できません。

このファイルをSNSに投稿するとどうなるでしょう。一部のサービスでは作成者情報がなくなります。

また、ファイル移動の方法や書き換えアプリで容易に変更可能です。自身の著作物を示すマークとして扱うには頼りないです。


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